今月の法話 2018年2月

自利利他円満 私のしあわせが まわりのよろこび まわりのしあわせが 私のよろこび

 1月23日付の朝日新聞経済面に「世界の富の8割 1%の富裕層独占」という見出しが出ていました。その記事には

「国際NGO『オックスファム』は22日、世界で1年間に産み出された富(保有資産の増加分)のうち82%を、世界で最も豊かな上位1%が独占し、経済的に恵まれない下から半分(37億人)は財産が増えなかったとする報告書を発表した。資産の偏在が格差拡大を招いているとして、世界の指導者に対策を呼びかけた」

と記されていました。格差の拡大は世界中に不安と緊張をもたらします。
 2015年にニューヨークの国連本部で開催されたサミットにおいて、地球社会の持続可能な開発目標である「SDGs」(Sustainable Development Goals)が採択されました。「SDGs」は「誰一人取り残さない-No one will be left behind」を看板に掲げ、2030年までにあらゆる形態の貧困に終止符を打ち、不平等と闘い、気候変動に対処しながら、この地球を将来世代に引き継いでいくための17の具体的目標が記されています。

  1. 貧困をなくそう
  2. 飢餓をゼロに
  3. すべての人に健康と福祉を
  4. 質の高い教育をみんなに
  5. ジェンダー平等を実現しよう
  6. 安全な水とトイレを世界中に
  7. エネルギーをみんなに そしてクリーンに
  8. 働きがいも 経済成長も
  9. 農業と技術革新の基礎をつくろう
  10. 人や国の不平等をなくそう
  11. 住み続けられるまちづくりを
  12. つくる責任 つかう責任
  13. 気候変動に具体的な対策を
  14. 海の豊かさを守ろう
  15. 緑の豊かさも守ろう
  16. 平等と公正をすべての人に
  17. パートナーシップで目標を達成しよう

 持続可能な未来に向けて貧困のない心豊かな世界を実現させるためには国や政府だけでなく、地球に暮らす私たち一人ひとりの意識改革と行動の変化が求められています。私たちは他者の喜びを自らの喜びとし、他者の苦しみを自らの苦しみとする仏様のお心にかなう生き方を目指す「念仏者」です。念仏者として心豊かな世界の実現を目指し、身近なことから具体的な行動をしてみませんか。

合掌

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