今だからこそ取り組むべきことを
札幌組内ご寺院はじめ、門信徒の皆様にはお念仏御相続の日々をお過ごしいただいていますこと心よりお慶び申し上げます。新型コロナウイルス感染症により多くのお亡くなりになられた方々に謹んでお悔やみ申し上げます。また、罹患されている皆さまに心よりお見舞い申しあげます。
早いもので二期目の組長を拝命し二年が過ぎ、折り返しとなりました。コロナ感染症の拡大や緊急事態宣言などの規制により、感染予防対策のため連研や各組織教化団体は、集まって研修を開催することが出来ず、停滞せざるを得ない状況が続いております。各寺院活動でも自粛を余儀なくされ、法要行事では時間短縮、規模縮小などの対応に追われ、月忌や法事も縮小し、寺院運営も大変な2年間でした。
組の寺院問題検討委員会では、このご時世にどう儀式儀礼を通して、み教えを伝えていけるか、議論を重ね『提言書』を制作し組内全寺院より賛同いただきました。そして今年度は各葬儀社へ共通認識を持っていただくために、この提言書を送付し、葬送儀礼の大切さを共に学び共有していくことをお願いしています。先ずは私たちも学び直し、大切な葬送儀礼に対して真摯に向き合い、組内各寺院が協力し現代社会の中で、どう、み教えを伝えていくか、考えていかなければならないと思います。
世界では、平和の象徴である五輪とパラリンピックの最中にロシア軍によるウクライナへの侵攻が始まり激しさを増し、日々難民が増え続けています。日本では自然災害が後を絶たず、コロナ禍も波があり終息には至っておりません。そして貧富の差が一層増し、貧困が益々進み物価の上昇は進むばかりです。
今、そんな地域社会の中でお寺の役割とは何でしょうか。
宗教法人としてあるべき姿と、今できることを考え、一層社会に受け入れられる寺院・僧侶を目指していかなければ、み教えも伝わっていかないのではと思います。先ずは『心豊かに生きることの出来る社会への実現』に向かって、各寺院でできることから 取り組んでいきましょう。そしてそれを札幌組で情報共有し、組の実践運動を活発化し、札幌都市圏で後世に受け継ぐ基盤を構築していきたいと思います。
親鸞聖人御誕生850年・立教開宗800年の大法要も目前となりました。札幌組としても今だからこそ出来るご法要を考えていきたいと思います。どうか皆様のご理解とご協力、そして忌憚ないご意見をいただきますよう、心よりお願い申し上げます。 合掌