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今月の法話 2019年10月

仏語に虚妄なし 聞かせていただく喜びを思う

 毎年、年末になりますと京都の清水寺にて「今年の漢字」が発表されています。昨年平成30年の「今年の漢字」には「災」が選ばれました。昨年は9月6日に北海道で胆振東部地震が発生し尊い命が犠牲になりました。また大阪北部地震、西日本豪雨なども発生し大きな被害がありました。このように自然災害が多発したということで「災」という字が選ばれました。

 今から12年前の平成19年はどんな漢字が「今年の漢字」に選ばれたかご記憶にあるでしょうか?平成19年は食品偽装事件が多発した年でした。北海道でも冷凍コロッケを作っていた会社が牛肉100%と表示しておきながら他の肉を混ぜて作っていたことが判明し大きな社会問題になったり、クッキーを作っている会社が賞味期限を改ざんして販売していました。また大阪にある高級料亭がお客様が手をつけなかったお料理をもう一度次のお客様に使いまわしていたり、産地偽装をして提供していました。また今でも被害が後を絶ちませんが、振り込め詐欺の被害も非常に多い年でした。そこで平成19年の「今年の漢字」には「偽」という一文字が選ばれました。

 宗祖親鸞聖人は「煩悩具足の凡夫、火宅無常の世界は、よろづのこと、みなもってそらごとたわごと、まことあることなきに、ただ念仏のみぞまことにておはします。(現代語訳)わたくしどもはあらゆる煩悩をそなえた凡夫であり、この世は燃えさかる家のようにたちまちに移り変わる世界であって、すべてはむなしくいつわりで、真実といえるものは何一つない。その中にあって、ただ念仏だけが真実のなのである」と述べておられます。

「今年の漢字」に「偽」という字が選ばれるように、この世は嘘や偽りがまかり通っている世界であり、全てがそらごと、たわごと、まことあることなきにと述べておられます。唯一この世であて頼りになるものはお念仏(南無阿弥陀仏)なのですよ、と親鸞聖人は私たちにお示し下さっています。

 「偽」の反対の意味を表す漢字は「真」「本」「誠」という字が当てはまります。仏様のおられるお浄土という世界はまさに嘘や偽りのない「真実」の世界、「本物」の世界、「誠実」なる世界です。偽りのない仏様の真実の言葉を聞かせていただく喜びをお寺の法座でお聴聞して味わいましょう。

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