今月の法話 平成29年11月

ほんとうのことを言われて腹が立ち 嘘を言われて喜ぶ私

「気心腹口命」

車を運転中に街中でこのような文字を書いた看板を街で見かけたことがあります。どのように読むかというと、「気」という字を縦に長く書いて「気を長く」、「心」という字をまん丸に書いて「心を丸く」、「腹」という字を横に寝かせて書いて「腹を立てず」、「口」という字を小さく書いて「口を慎む」、「命」という字を縦に長く書いて「命長らえる」。

最近、交通のトラブルが報道される中、このような気持ちで全てのドライバーがいつも安全運転できたら、事故やトラブルに巻き込まれることなく済みそうです。車を運転しているとつい私たちの煩悩が露わになる瞬間があります。急な割り込みをされると怒りが湧き起こり、道を譲ってお礼がなかったら腹を立て、誰よりも早く目的地に着きたいという思いでつい気が短くなる。誰にも聞かれていないからと車内で怒鳴ったりすることも・・・。私たちの生活で身近な車の運転の時でさえも煩悩に満ち満ちている自分の姿を知らされる毎日です。

貪欲(むさぼり)・瞋恚(怒りや腹立ち)・愚痴(愚かさ)を「三毒の煩悩」と言いますが、私たちはその三毒に常に酔っている「三毒中毒」の存在です。どれだけ清々しい気持ちでいる時でも、腹の底には常に毒々しい三毒の煩悩が地底のマグマのように存在し続けています。本当のことを言われて腹を立て、嘘を言われて喜ぶ愚かな私。そんな煩悩具足の凡夫を「必ず救う、われにまかせよ」と常に呼び続けてくださるはたらきが「南無阿弥陀仏」です。念仏申す生活の中に、ありのままの私の姿を見せていただきましょう。

合掌


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