今月の法話 平成28年9月

物事を自分の都合で見る私 ありのままに見る仏

「面白い逆説なのですが、私が自分のありのままを受け入れることができた時、私は変わっていくのです。私たちは、自分の現実の、そのあるがままの姿を十分に受け入れることができるまでは、決して変わることはできません」

カール・ロジャーズ

アメリカの臨床心理学者であるカール・ロジャーズは、来談者中心療法という心理療法を提唱し、心理カウンセラーが備えるべき3つの資質(1.無条件の肯定的関心 2.共感的理解 3.自己一致)をあげています。

1.無条件の肯定的関心(受け入れる)
無条件の肯定的関心とは、クライエントの人格やすべての部分を尊重し、無条件に受け入れていく、理解していく姿勢です。無条件=Non-Judgementと言われ、比較・評価(ジャッジ)せず、条件をつけないということです。クライエントの感情表現・態度・価値観などをありのままに無条件に受容するのです。
2.共感的理解(寄り添う)
共感的理解とは、クライエントの立場になりその心の世界をあたかも自分自身のことであるかのように感じ、それをフィードバックしていく姿勢です。悩みや問題となる人間関係や状況の中で、相手がどんな感情を抱いているのかを共感的に理解していくことです。
3.自己一致(ありのまま)
自己一致とは、心理カウンセラー自身の気持ちに嘘がなく、純粋であることを意味します。自分がどのような人間なのかという自己概念(自己イメージ)と現状での経験(感情・思考・態度・行動)が一致していて、自分の中での矛盾が存在しない状態になります。

阿弥陀様の救いの対象は煩悩具足の凡夫である「ありのままの私」です。「ありのままの私」と聞かされて、「ありのままの私」が恥ずかしいと気づかされるのがお聴聞です。「ありのままの私」の姿に気づかせていただくためにも、お寺でお聴聞いたしましょう。


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